AI面接のメリット・デメリットと、向いている採用・向いていない採用

公開: 2026/07/24 / 更新: 2026/09/17 執筆: QRUU 編集部

AI面接の主なメリットは、日程調整と面接にかかる工数を減らせること、面接官による評価のばらつきを抑えられること、応募の直後で志望度が高いうちに選考を進められることです。一方で、候補者の志望度を上げる対話はできません。替え玉やディープフェイクへの対策は、ツールによって違います。こうした点を踏まえて、AI面接を選考のどの段階に取り入れるかを決めます。

メリットとデメリットの要点

AI面接のメリットとデメリットの要点
区分内容補足
メリット日程調整と面接にかかる工数が減る面接の前後にかかる記録などの時間も含めて数える
メリット応募者全員を同じ観点で評価できる根拠の発言が引用つきで残るツールなら、あとから人が確かめられる
メリット志望度が高いうちに選考を進められる夜間・休日でも受けられるため、在職中の候補者も受けやすい
デメリット候補者の志望度を上げる対話はできない候補者を引きつける対話は、二次面接以降で人が行う
デメリット替え玉やディープフェイクへの対策が要る対策があるかはツールによって違う
デメリット評価基準は自社で決める必要がある「熱意」など記録から確認できない語を基準に書かない
デメリット候補者によって受け止め方が違う事前の案内の仕方によっても変わる

メリット1:日程調整と面接にかかる工数が減る

候補者が都合のよい時間に自分で受けられるため、「いつ来られますか」というやり取りがなくなります。面接の時間も担当者の予定から外れるので、一次選考にかけていた時間を減らせます。

メリット2:全員を同じ基準で評価できる

人が面接すると、面接官の経験・その日の状況・候補者との相性によって評価がぶれます。AI面接では、全員に同じ観点で質問して採点するので、こうしたぶれが起きにくくなります。根拠になった発言が引用つきで残るツールなら、あとから人が確かめることもできます。

顔立ちや年齢、性別のように回答の中身と関係のない情報を評価に使っていないかも、確認してください。厚生労働省が示す公正な採用選考の基本では、本人のもつ適性・能力以外を採用基準にしないことが求められていて、AIを使う場合も同じです。

メリット3:志望度が高いうちに選考を進められる

応募から一次面接までの日数が空くと、候補者の志望度が下がり、ほかの会社に決まってしまうこともあります。夜間や休日でも受けられるようにしておくと、こうした取りこぼしを減らせます。在職中の候補者や、日中に時間を取りにくい候補者も受けやすくなります。

デメリット1:候補者の志望度を上げる対話はできない

面接は見極めの場であると同時に、自社の魅力を伝えて志望度を上げる場でもあります。AI面接の役割は、このうち見極めのほうです。魅力付けが特に大切な採用(専門職の中途採用など)では、AI面接は一次選考にとどめ、二次面接からは人がしっかり向き合うようにしてください。

デメリット2:替え玉やディープフェイクへの対策が要る

面接の深掘りで確かめられるのは回答の具体性と一貫性までで、受けている人が本人かどうかは分かりません。替え玉やディープフェイクへの対策は、ツールによって違います(QRUUは本人確認を行っていません)。本人確認が必要な選考では、二次面接以降で人が確認します。

デメリット3:評価基準は自社で決める必要がある

何を良しとするかは、自社の採用要件そのものです。導入するときは、職種ごとに聞くことと評価軸を言語化します。テンプレートが用意されているツールなら、この準備にかかる時間を短くできます。

人柄の良さや熱意のように、面接の記録から確かめられない語を評価基準に書くと、AIはもっともらしい評価を作ってしまいます。評価基準は、行動や事実として確かめられる形で書いてください。

デメリット4:候補者によって受け止め方が違う

「好きな時間に受けられて楽だった」と感じる候補者もいれば、「機械が相手なのは冷たい」と受け取る候補者もいます。この受け止め方は、事前の案内の仕方によって変わります。

AI面接は一次選考だけで、二次面接からは社員が対応することを案内文に書いておくと、ずっとAIが相手なのかという不安を和らげられることがあります。説明をせずにリンクだけを送ると、その不安が残り、辞退の理由になる場合もあります。

人と向き合う面接のほうが緊張するという候補者もいます。AI面接が受け入れられるかどうかは、自社の応募者で試して確かめてください。

導入後に「思っていたのと違う」となりやすいこと

  • 「思ったより工数が減らない」:面接の時間は減っても、結果を別のシステムへ移す作業が残っていることがあります。面接の結果を、そのまま選考の管理に使えるかを確認してください
  • 「読む件数が増えた」:全員を一次選考にかけられるようになったためです。1件あたりの作業は30分の面接からレポートの確認に変わるので、合計の時間で比べてください
  • 「現場が録画を見直している」:評価レポートが、二次面接の担当者にとって使いやすい形になっていない可能性があります。導入前に、現場の担当者にレポートを見てもらってください
  • 「応募が増えると思った」:AI面接で改善できるのは、選考の速さと取りこぼしです。応募そのものを増やしたいときは、求人媒体や求人票を見直してください

「思ったより工数が減らない」については、AI面接ツールと採用管理システムを別々に導入すると何が起きるかでくわしく解説しています。

向いている採用・向いていない採用

  • 向いている:応募数が多く一次選考が負担になっている/質問が定型化しやすい職種/複数拠点で面接官の基準を揃えたい/採用担当が兼務で時間を取りにくい
  • 向いていない:応募がとても少なく、1人ずつ時間をかけて向き合う必要がある/面接が自社の魅力を伝えるおもな場になっている/その場での本人確認が選考の条件で、使うツールにその機能がない

判断に迷う場合は、一次面接の日程調整に月どのくらいの時間を使っているかを数えてみてください。その時間が長いほど、AI面接を取り入れる効果は大きくなります。応募が月に数件で、全員とじっくり話したい採用なら、効果は小さくなります。

よくある質問

AI面接を導入すると、採用の質は下がりませんか?
一次選考の目的を候補者の絞り込みと決めておけば、全員を同じ基準で評価できるため、評価はむしろそろいやすくなります。AIの評価は判断材料のひとつとして使い、合否は担当者が根拠を読んだうえで決めてください。
録画型とAI面接は何が違いますか?
録画型は決まった質問に候補者が一方的に答える方式で、深掘りができません。対話型のAI面接は回答に応じてその場で追加質問を組み立てるため、回答の具体性と一貫性を確かめやすくなります。詳しくはAI面接とは?の記事で解説しています。
AI面接は、選考のどの段階で使うとよいですか?
書類選考の次の、一次面接で使うのがおすすめです。書類選考を通過した連絡と一緒にAI面接の案内を送り、候補者が都合のよい時間に受けられるようにすると、選考にかかる期間を短くできます。
デメリットのほうが大きくなるのはどんなときですか?
応募が少なく、1人ずつ時間をかけて話す必要がある採用のときです。この場合は、一次面接から人が対応してください。もうひとつは、評価軸を決める時間が取れないときです。評価軸を決めないまま導入すると、AIの評価が自社の基準と合わず、結局は録画を見直すことになりがちです。
一部の職種だけで使うことはできますか?
できます。応募が多く、聞くことが定型化しやすい職種を1つ選んで始め、評価レポートが現場で使えることを確かめてから、ほかの職種に広げるのがおすすめです。最初から全職種で始めると、職種ごとの評価軸を決める作業が追いつかないことがあります。

参考にした一次情報

本記事は上記の公的な情報をもとに、採用担当者向けにかみくだいて解説しています。制度の詳細や最新の内容は、必ず出典元をご確認ください。 執筆方針は編集方針をご覧ください。

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